故野中郁次郎氏の基調講演の要旨が掲載されています。2002年の講演内容ですが、その概要は以下の通りです。生成AI、AIエージェントの時代に大いに参考になる概念が示されています。
野中郁次郎氏 基調講演要旨の概要
本講演では、これまでのナレッジ・マネジメント(KM)の成果を踏まえ、今後の知の経営のあり方や「知のピラミッド」についての概念が提示されています。
知のピラミッドと「G」概念
「データ → 情報 → 知識 → 知恵(Wisdom)」と積み上がるピラミッドの頂点に、新たに「G」を提示しています。この「G」には、Goal(目標)、Genuine(本物)、Good(善)、God(絶対的な基準・理想)、Genius(英知)など多義的な意味が込められており、単なる知識の蓄積を超えた高い志や人間的な価値判断の重要性を示しています。
「知(Chi)」と「場(Ba)」の重要性
暗黙知と形式知を循環・変換する実践の枠組みとして「場(Ba)」の役割を強調しています。知識は孤立して存在するのではなく、人間同士の対話や共感が生まれる「場」を通じて創出・共有・実践されるとし、組織における「Chi(知)- Management」の体系化と実践的アプローチの展開を説いています。
まとめ
経営における知識創造は、データや情報の分析・管理に留まらず、人間的な価値(善や理念などの「G」)を追求し、「場」において知恵を創出し続ける「実践知の経営」へと進化していくべきであると強調しています。
【参考】KM Report:KMSJ第6回年次大会(kmreport_vol_11.pdf)
投稿者: 野秋
イノベーション