創設の思いと経緯

2012年6月に開催された産業構造審議会新産業構造部会では,わが国の経済を長らく覆う「閉塞感」の背景に,経済状況の構造的な行き詰まりがあると指摘しています.第1の行き詰まりとして「企業戦略・産業面の構造」,第2の行き詰まりとして「就業の構造」が指摘されました.こうした中,ITの進展で他産業,他分野との融合によってイノベーションを起こし,新たなサービスをデザインできる産業構造,及び就業構造が創出される環境が整いました.このような状況を鑑み,All Japanの精神の下でITをベースとして全省庁や全産業界が協働しイノベーションを支援する体制の確立が望まれます.しかしイノベーションの現状を見ると日本のイノベーションの研究・教育は立ち遅れていると言わざるを得ません.

そこで,日本産業界の喫緊の課題は次世代イノベーティブ人財の育成であるとの認識の下,「知のオリンピック」の提唱者である青山学院大学:石川昭名誉教授(当時・故人)の参画を得て,イノベーションに関係する研究者,専門家,起業家,経営者,ビジネスマン,政府・自治体関係者等に広く参画をお願いしました.柔軟でユニークな発想の下に,個人や地域の小さなイノベーションから地球規模のイノベーションまで,知の共有・融合とその研鑽の場として多様な知を結集する「イノベーションがつながり,融合する学会」を創設致しました.

学会は2022年正月に一般社団法人化しました.イノベーティブ人材の核になるDX人材の育成や関係検定シリーズの社会への提供も積極的に展開しております.又,イノベーティブ人材がお互いの活動成果を競い合い,融合のチャンスにもなる「知のオリンピック」事業も鋭意展開しています.厳正な査読体制を敷く学会誌・論文誌の「イノベーション融合ジャーナル」発行,年次大会や研究会の運営も進めています.更には,新しいビジネスの創出支援も進めています.そして優秀な成果を挙げた会員諸氏の表彰も行い活動を讃えております.

こうして柔軟に既存の知をつなげて,新たな最先端知の創出を実行できる人材を育成する極めてユニークな学会として,日本イノベーション融合学会は日々成長を続けております.

学会の思い

1,今の国家的な損失には次の3点があります.
①業界を跨いだ知の共有の欠如
➁高齢者の晴耕雨読状態による定年後の経験知の社会的損失
➂イノベーティブな個人が組織の論理の中で自由に活動できない現実​
2,そこで我々は,「イノベーションを起こす知の共有・融合の場を創設する」ために,老若男女を問わず前向きな人を集め,多様なメンバーと知の結集を図ることを大切に致します.
3,名称は学会ですが,従来型の学術コミュニティの機能に止まらず,ビジネス面の知の共有をしたい人にも賛同者を募り,集まってもらい,イノベーティブなビジネスマッチングの仕掛けとしても展開します.学術とビジネスの双方に明るい知的コミュニティを実現します.

創設時の思い(旧ロゴについて)

創設時のロゴ

当学会の創設に尽力され初代理事長として活動された故高梨智弘氏は、かつてこのロゴについて以下のようにコメントしています。・・このロゴは、多様な人達が集って、横割りの自由な知を共有する場を表現するために「弓と矢の国」ーハーマンモデルに基づいた行動分析ー髙梨智弘著(シュプリンガー・フェアラーク東京株式会社、2005年)の子供星会議のコンセプトロゴの使用許可を得て融合学会のマークにしたものです。2022年4月にIFSJは一般社団法人となり、新ロゴを採用しました。

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